GTI130とGTI-SE 155何が違う??

BRPから発売されているエントリーモデルGTI130。軽量コンパクトで初心者でも扱い易いGTIハルを使用し、エンジンはROTAX 1503エンジンを搭載。馬力は130馬力で燃費もいいと評判のモデルです。
そんなGTI130と同じGTIハルを使用し、これまた同じROTAX 1503エンジンを搭載したGTI-SE 155。こちらのモデルは155馬力で、GTI130より力強い走りが魅力のモデルです。
上記2モデル GTI130とGTI-SE 155、同じハル形状、同じエンジンを搭載し馬力は異なる・・・何が変わるのか気になったのでツーリングをしながら様々な実験や検証を行いました!

今回実験に使用したGTI130とGTI-SE 155です。GTI130は2011年のモデルチェンジ後から2016年まで発売されました。一方のGTI-SE 155はこちらも2011年のモデルチェンジから2013年まで国内で発売され、2017年から再度国内ラインナップに並ぶモデルです。

こちらは今回の実験に使用した2016年モデル GTI130

そしてもう一艇の2011年モデル GTI-SE 155

並べてみると、船体カラーは違いますが形状は同じという事が分かりますね!

まずはツーリングでの燃費実験です。
今回のツーリングコースは兵庫県西宮市にあるマリンショップPAL-UPさんを出発し淡路島まで行く、片道約38Kmのツーリングコースです。行きと帰りで操船者が入れ替わり、操船者の体重差が出ないようにしました。また走行モードはエンジン始動時のままツーリングモードにて実験しました。

ではツーリングに出発です!

西宮を出発し最初の休憩ポイントである神戸港を目指します。ツーリングという事で航行スピードは約40Km/h~50Km/hで約30分航行し、最初の休憩地点「神戸港」に到着です。

ここでGTI130とGTI-SE 155の燃料計を覗いてみましょう。
まずはGTI130から。スタート時から燃料計のメモリは減っていません。

そしてGTI-SE 155。こちらもメモリに変化はありませんでした。

しばしの休憩後、一路淡路島を目指し出発です。実験当日は波も穏やかで、とっても気持ちよくツーリングすることが出来ました。淡路島では美味しい海の幸と景色を堪能!これぞジェットツーリングの醍醐味ですね!

お腹を満たしたら、西宮へ戻ります。ここでGTI130とGTI-SE 155のライダーを入れ替えます。入れ替える事により、体重差での燃費の変化を少なくする為です。

淡路島出発する時の2艇のガソリンの残量を確認しておきましょう・・・

GTI130 少し分かり辛いですが残り6メモリ!

一方こちらはGTI-SE 155こちらも同じく残り6メモリです!

同じ残量にて淡路島を出発!帰りはノンストップで西宮まで帰ります!そして、いよいよ燃費の発表です。 GTI130 ツーリング終了後の燃料メモリの残量は残り4メモリで給油量は27.24ℓという結果でした。

一方のGTI-SE 155ですが、こちらも残り4メモリでしたが、給油量はGTI130より約2リットル多い29,21リットルという結果でした。

以上から燃費については、GTI130・GTI-SE 155共に大差はない事が分かりました。

続いて2艇のトップスピードを計測しました。
GTI130は最高スピード87,5Km/hでした。

一方のGTI-SE 155の最高スピードは87,7Km/hとあまりGTI130と変わらなかったですが、今回使用したGTI-SE 155は2011年モデルという事もあり若干の機械ロスがあるかな・・・

一つだけ言える事は、最高速を計測する為にGPSのポケナビを使用しましたが、ジェット本体のメーターもポケナビとほぼ同じスピードを表示していました。 現行モデルのSEA-DOO艇に装備されているスピードメーターはとっても正確という事が実証されました。

GTI130とGTI-SE155の試乗比較レポート
GTI130(2015)とGTI-SE155(2011)の、燃費・最高速の比較結果をお伝えしましたが、この両ジェットに実際に試乗していた私、サービスの鈴木が両ジェットの試乗比較をしたときの感想をお伝えしたいと思います。

しかしまずお伝えしたいのが、両ジェットの最高速をGPS速度計で測ったところお互いに87Km/h台と企画倒れになりかねない結果を出してしまいました(汗)
これについて少し言い訳をさせていただくと・・2015年と2011年のジェットで比較することになりましたが、2011年のGTI-SE155の方が各部品の消耗具合等、年式に差の出る箇所で不利な状況がであったのも原因と言えると思います。

GTI130とGTI-SE155では単純に「25馬力の差」があることになりますが、メーカーの方に確認したところ「数キロはGTI-SE155の方が速いと思います」と仰っていたことからも、通常ならGTI-SE155の方が速い!ことに間違いないと思います。

これを踏まえた上で、両ジェットの試乗比較をした感想をまとめていきます。
主に体感スピードの違い、そして乗り心地の比較をお伝えしたいと思います。

まず体感スピードの違いですが、その前にGPS速度計で計測したそれぞれのタイムをまとめていくとGTI130が87.5キロ GTI-SE155が87.7キロという結果でした。
そして両ジェットの体感スピードの比較ですが、初速(50キロまでの加速感)はGTI-SE155の方が若干良く感じる場面もありました。
今回の試乗艇GTI-SE155の年式が少し古いジェットとは言え、初速、そしてトップスピードまでの加速感とも「25馬力の差」というものを、多少なりとも感じられました。
ただ付け加えておくと、今回の試乗比較も完璧に管理された中での結果とは言えませんので、波のコンディションや積荷の積載量の違いなどでも、感じ方に個人差が表れる場合もあると思われます。

次に乗り心地の違いです。まず両ジェト疲れるまで乗りました(笑)
ただ同じハルに同じ船体では乗り心地にほぼ違いはない!と言えます。
よくよく考えれば当たり前の事だったとは感じていますが・・
いやしかし私は、「乗り心地にほぼ違いはない!」と言っていますのでこの「ほぼ」の部分で感じたことをお伝えします。自信はないですが・・(笑)
それはズバリシートの柔らかさが違うのではないか!と
両ジェットを時間にして行きと帰りを交代で乗り比較しましたがGTI130(2015)の方がシートの弾力を感じ、波の振動を吸収してくれている気がしました。
対するGTI-SE 155(2011)の方は、シートに固さを感じ、いつの間にか座る体制をきつく感じ、立ち乗りをしていた段階でこの事に気づきました。
これをメーカーに確認したところ、「シート内のスポンジ部分で素材が変更されている可能性もある」という事です。う~ん、納得しておきましょう。

では最後に私なりにまとめておきます。

ズバリ、体感スピードは初速や最高速の面から言ってもGTI-SE 155が上!
乗り手にもよりますが、NAクラスのレースがあったとしたらGTI-SE 155を選びますかね。
次に乗り心地は、難しい所ですがGTI130が良いですかね。乗り心地に関して私の中ではシート以外は全くと言っていいほど、差異は感じられませんでした。
ただ、両ジェットの燃費比較も若干GTI130の方が良いという事ですし、スピードもそこまで変わらないのならツーリングはGTI130を選びますかね。

GTI130とGTI-SE155の部品比較
まずGTI130とGTI-SE155では「25馬力の差」があります。
ここではその「25馬力の差」を生み出している部品を、
それぞれご紹介していきたいと思います。

まず、「25馬力の差」を実現している部品3点はこちら!
(1)ELECTRONIC BOX (ECM)
(2)カムシャフト
(3)インジェクター×3
この3点の部品が「25馬力の差」に関係している部品です。

一つずつご紹介していきます。
(1)ELECTRONIC BOX (ECM)

SEA-DOO艇では主にECMと呼ばれている部品です。
ECMは各センサーから送られてきた情報を処理している部品であり、
電気システムやエンジンマネジメント機能のすべてを制御しているエンジンのブレーンでもあります。

(2)カムシャフト

カムシャフトとはエンジンの構成部品の一つで、バルブを開閉する各気筒のカムをまとめて1本に備えているシャフト(軸)の事。断面が卵型のカムが複数連なったもので、回転の中心と外周までの距離は一定ではなく、カムシャフトはクランクシャフトからのタイミングベルトなどにより回転が伝えられている。4ストロークエンジンではクランクシャフトが2回転する間に、カムシャフトは1回転する構造になっている。

(3)インジェクター×3

エンジンで混合気を作り出す為の、燃料噴射装置。
空気と混ざりやすくする為、霧状に噴射する事が出来る構造となっている。
各気筒に1つ設けられており、SEA-DOO艇は三気筒なのでインジェクターは3つある。

なぜ、この3点が違うのか?
メーカーの方に話を伺ってみると・・
25馬力分のエンジン性能を向上させるためには、エンジンの「バルブタイミング」に
GTI130とGTI-SE155には明確な違いがあるとの事です。
エンジン構造のとても難しい話になってしまいました・・(汗)

バルブタイミング・・これを解釈すると「ピストンの位置を中心に見たバルブの開閉タイミング」という意味合いになると思います。

簡単に吸気工程で考えると、ピストンが下がり始めたと同時に吸気バルブが開くようになり、排気バルブは閉じている形になると思いますが、このようなバルブのタイミングを少し調整するとより吸気効率が上がり、エンジン出力も向上する仕組みになるわけですね。

という事でバルブタイミングに違いがある為、ECMとカムシャフトはどうしても区別しておかなければいけない部品だと言えます。

次にインジェクターですが、今までの話しの流れでは一見関係の薄そうな部品ですが
25馬力向上したエンジンに適した燃焼効率を実現する為に、違いがあるようです。例えば、インジェクターの燃料を噴射する穴の径や数といった違いがあるなどの工夫がされている場合も(定かではありませんが(汗)

以上がGTI130とGTI-SE155の明確に違う部品3点のご紹介でした。

いかがでしたか?普段あまり気にしない同じ船体・エンジンを使用したのに130馬力と155馬力の違いは何??という所にクローズアップしました。こうして比較してみると、違いが分かりましたね。特に使用している部品違う所はマニアにはたまらないですね。
<ボーターズ Rプロジェクトチーム>
※身近な興味を研究調査する、それがRプロジェクト