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動画で紹介した商品以外にも面白いものをたくさん見つけました。
その中でも、特に私が注目した商品をいくつかピックアップして紹介します。
◆ヤマハ発動機 190FSH Sport
↑ このボートはヤマハのスポーツボートAR190をフィッシング艤装したものです。ヤマハのスポーツボートというのはジェットポンプ推進のジェットボートで、フィッシング艤装のジェットボートはとても珍しいので取り上げました。
実は、この190FSH Sportはすでに昨年からアメリカで販売されています。アメリカではジェットボートを湖や川で使用することが多く、スピードも速くて浅瀬も行けるジェットボートで自然とバスフィッシングを楽しむようになり、このボートが発売されたようです。日本での需要は未知数とのことですが、新しい遊び方の提案になりそうです。
◆ヤマハ発動機 アイパイロット 72インチロングシャフト
↑ 上の写真に写っているシャフト長の異なる3種類のアイパイロットですが、右側の一番長いものが72インチロングシャフトのアイパイロットです。ミンコタから発売されているのは最長で60インチ。これは小型フィッシングボートに装着できるようヤマハ専用に開発されたモデルです。
↑ これは21FTのヤマハSR-XXに装着したもので、20FTを超えるフィッシングボートでも十分使用できます。
↑ さらにこのSR-XX専用の装着アタッチメントも用意されています。価格は8万円ほどになるようです。
◆ユニマットマリン 電動船外機トルキード
昨年のボートショーでも展示されていましたが、本格的な販売は事実上今年からと考えていいと思います。エレキと異なるのは連続運転が可能なことです。エンジン動力が制限されるダム湖やレジャー施設などで活躍しそうな予感があります。一番小さな500W出力(2馬力相当)でも税別268,000円と高額であることや、利用可能時間、バッテリー充電など、課題はありますが、パワーは十分です。環境に優しいこともあるので、頑張って欲しい商品です。
◆ヤマハ発動機 マリンジェットエンジンTR-1
↑ こちらのエンジンは新開発のMJエンジンTR-1です。
排気量1049CC、3気筒エンジンで115馬力、VXクルーザーなどに搭載されています。従来のVXエンジンと比較すると出力は13%向上しているにもかかわらず26kgの軽量化に成功しました。高出力エンジンばかりが注目されがちですが、燃費も良く必要にして十分なパワーを持つ実用的なエンジンこそがこれからのジェット市場で主役になるべきと思います。
◆RESUCO(レスコ) 本物を超えた合成チーク材 フレキシチーク
↑ レスコが出展したフレキシチークが多くの来場者の注目を集めていました。
フレキシチークと言うのは、ボートやヨットのデッキやキャビンフロアに敷設する合成チーク材です。メンテナンスフリー、劣化なし、低価格を売りにして発売以来好調に販売を伸ばしているようです。
↑ その質感や風合いは本物と区別がつかないほどクオリティが高いと感じました。今回のボートショーでも展示艇のトヨタPONAM-31とヤンマーEX30Bにも採用されており、存在感をいかんなく発揮していました。この商品は本当に注目しています。
◆ホンダマリン 2馬力船外機BF2
↑ 日本で一番売れている2馬力船外機、ホンダBF2が今春モデルチェンジします。ミニボーターズにとっては関心の高い商品ですよね。
ただし、基本性能はまったく同じです。燃料タンクキャップの形状、フードの形状、タンク容量(1.0→1.1L)が変更になり、生産が日本から中国になります。このモデルチェンジにはどんな背景があるのでしょうか。
↑ ポイントはこちらの燃料タンクキャップ。活性炭を利用してガソリンが揮発して外に漏れない仕組みになっています。アメリカの規制に対応するため2年前からアメリカ仕様に採用されています。そのアメリカ仕様モデルは昨年中国に生産拠点を移しました。そして今年、アメリカ仕様と日本仕様が統合され、生産拠点も中国に統合されることになったようです。特殊な燃料キャップになるのでコストが心配ですが、まだ価格は未定のようです。
でもこんな楽しい試みもあるんです。軽自動車のS660と連携したカラーバリエーションの参考出品です。ボートショーでの反応を見て商品化を決めるそうですがぜひとも商品化まで漕ぎつけて欲しいですね。
◆アキレス KOKUWAGATA(コクワガタ) HRB-280RU
↑ 昨年発売されたクワガタ(HRB-330RU/全長3.3m)を小型化した全長2.8mのコクワガタ。本体重量も330に比べて9㎏も軽くなって16kg。クワガタシリーズは、カタマラン(双胴船)にすることで水面の設置面積が小さくなるので抵抗が小さくなってスピードが出ます。このクラスのミニボートでは2馬力で時速7~9kmところ、コクワガタはテストで時速15kmが出たそうです。このスピードは魅力ですね。
◆日本無線(JRC) 船舶用レーダー JMA-1030シリーズ
JRCで注目を集めていたのがJMA-1030シリーズ。安くて、小さく、高性能な船舶用の小型レーダーです。20万円台の価格設定、スリムでタッチパネルを採用した7インチカラー液晶画面、1.5FTと2.0FTの2種類の新設計ㇾドーム型空中戦は、今までのレーダーの常識を覆す画期的なモデルです。
◆HONDEX(ホンデックス) カンタンナビシリーズ HE-701/81/101GP-DI
↑ ホンデックスのかんたんナビシリーズというのは、近年レジャーユーズにおいて絶大な人気を誇るGPS魚探です。人気を博する一方で等深線がやや粗いという不満もささやかれていましたが、今回で改善されるようですね。ただし、改善されるエリアは瀬戸内、近畿、東海、関東になっており、そのエリアは画像の通りかなり細かくなりますね。欠点を克服してますます人気に拍車がかかりそうです。
◆KODEN 19インチカラー液晶レーダー MDC-7900
↑ 従来のモデルと比べて大幅に補足数が増え、さらに近距離レンジの映像が飛躍的にきれいになりました。new pec地図も採用されています。今まで面倒だったソフトウェアのアップデートもSDカードが使用できて便利になりました。さらにUSBマウス接続で少し離れた場所から画面を見ながらワイヤレスマウスでの操作も可能です。
◆古野電気(FURUNO) バードレーダー機能搭載のデジタルレーダー DRS6A X-Class
↑ バードレーダーは数マイル先の見えない鳥群れを発見するもので、プレジャーモデルで機能を有するのは国内初。漁師さんが利用するような10マイル、20マイル先まで見えるバードレーダーと比べてスペックダウンはしているもののプレジャーなら5マイル先で十分。こちらも画期的な商品ですね。
◆古野電気(FURUNO) デジタル魚群探知機 FCV-628/588
↑ デジタル魚探の先駆けとなったFCVシリーズですが、2016年は高解像処理技術「レゾブースト」を採用して、判別しにくい海底の魚を映してくれるようになりました。
◆古野電気(FURUNO) NAVnet TZT2
↑ GPSやレーダー、魚群探知機の情報を一元管理できる情報統合システム「NAVnet」に対応したマルチファンクションディスプレイ「TZT2」が新たに発売されました。TZT2には標準でGPSプロッターと600W振動子対応の魚群探知機が装備されています。従来は外部魚探装置を別に購入しないと海底を探ることができなかったんです。より安価にNAVnetの利便性を手に入れられるようになったと思います。
◆トップウォーター 浸水止めシール剤 ステイアフロート
例えばボートが暗礁にぶつかってひびが入り浸水してきたとしましょう。普通は慌ててバケツやビルジポンプで水を掻きだすでしょう。しかし、このステイアフロートは粘土のような素材で、ひび割れ部に塗り込んで止水します。勢いよく流れ込んでくる水をモノともせずにひたすら塗り込んで、いわば強引に止水してしまいます。動画を見るとちょっと驚きます。万が一の時のためにボートに常備しておくと九死に一生を得るかも。
◆日本チークデッキシステムズ カスタムチークデッキシステム 「N-teak工法」
↑ こちらの画像をみると合成チーク材のように見えますが、実はこれ本物のチーク材です。型をとって工場でパーツを作って貼り付け工事をするので工期が非常に短いです。価格は型取り、貼り付けを含めて平米あたり12万円~となっています。合成チーク材が人気ですが、本物も進化していますね。
◆ソレックス ZERO CONCEPT(参考出品)
↑ このダンプカー式トレーラーはナイスアイデアですね。車にトレーラーを接続したまま荷台を斜めにしてジェットを滑り下ろすことができます。荷台を斜めにするためにトレーラージャッキを逆さまにして伸ばしてやります。実に面白いアイデアです。さあ、これがどれくらい実用的でニーズがあるのか。認められれば近いうちに商品化されることでしょうね。
まだまだおもしろい商品はたくさんありましたが、キリがありませんのでこれくらいにしておきます。
やっぱり会場に足を運んでみると本当に面白い商品がたくさんありますね。来年がどんなボートショーになるのか今から楽しみです。
文:ボーターズ編集長KB
2016年03月07日 (月) 20:56