3月1日、トヨタ自動車とヤンマーがマリン事業における業務提携で基本合意に達したと発表しました。
業務提携のニュースリリースはこちら。
今回の提携では複合素材の船舶用ハイブリッドハルを共同開発します。今後はエンジン部品の相互供給、商品開発、販売、アフターサービスの分野での協業も検討されるようです。
トヨタのボートと言えば、自動車で培われた高性能なエンジンとアルミハルが大きな特徴ですが、特にアルミハルは大型艇で導入される例は珍しくトヨタボートの専売特許となっています。
しかし、アルミハルは高い剛性とリサイクル素材というメリットがある一方で、加工が難しく成型の自由度は決して高くありません。この提携は、トヨタがより高い走行性能を実現するため複雑な船底形状を作る上で、アルミでの限界を示すものとなった感があります。
それにしてもカーボン素材を加えた3種のハイブリッド素材と、さらに構造、形状を見直してFRPの7倍の剛性を実現した上に10%の軽量化とは素晴らしいです。走行性能に大きな効果をもたらすことが期待できます。
実は明日3月3日から始まるジャパンボートショーでこのハイブリッドハルを採用した「TOYOTA-28 CONCEPT」がトヨタブースで展示されます。
このニュースリリースでは掲載されていないコスト面とリサイクル性について気になりますので取材してきたいと思います。
文:ボーターズ編集長KB